2017年8月12日土曜日

◯◯があれば人工知能にも勝てる?!

 翻訳業は、頭脳労働のように思われますが、長期的に生産的に業務をこなすためには体力が必要であり、ある面では、肉体労働であると言えます。作家の村上春樹さんも、『小説を書く作業は、一見すると頭脳労働だが、「机の前に座って、神経をレーザービームのように一点に集中し、無の地平から想像力を上げ、物語を生み出し、正しい言葉をひとつひとつ選び取り、すべての流れをあるべき位置に保ち続ける作業」は、肉体労働そのものだ』と述べています(「走ることについて語るときに僕の語ること」参照)。
 また、最近の研究によれば、有酸素運動により記憶力がアップしたり、筋力を鍛えることにより、脳が活性化したりといった効果があり、肉体と脳は互いに関係しているようです。

 こうした理由から、定期的な運動や身体のメンテナンスには、ずっと気をつかっています。私はまだ新参者なので遠い将来のことは分かりませんが、10年以上の長期間にわたって翻訳業を継続するには、身体を健康に保つための投資が必要だと感じています。
 先日、たまたま銀座のテンピュールのショールームに入って、気に入ったテンピュールのシートクッションを購入しました。翻訳者の中には、10万円以上する高級チェアである「アーロンチェア」を使用している方もおり、自分も購入したいと思っていましたが、既に代用品もあり、高価すぎるのでなかなか手を出せないでいました。しかし、高級チェアではなくても、このシートクッションがあれば、どんな安価な椅子でも高級椅子に変わりますね。実際に使用してみると、背骨を自然なS字カーブに維持したまま、背筋が伸びた姿勢で楽に座ることができ、長時間のデスクワークによる腰への負担を軽減できます。



それから、在宅ワークでは、休憩の際、ベットに横になって雑誌を読んだり動画を見たりすることもありますが、その際、今まで使用していた無印良品のクッションがかなりヘタってきていたので、テンピュールのクッションも購入しました。45cm×45cmの大きめのクッションで身体を包み込むように支えてくれて、さらに、こんなにも触り心地のよいクッションは、他にはないと思いますね。



ところで、最近、「人工知能によって仕事が奪われる」といった記事をよく目にします。SNSでも、翻訳業が機械翻訳に置き換わるという投稿もよく目にします。

しかし、これは、翻訳業に限らず、会計士、弁護士、医者、トレーダーなど、あらゆる頭脳労働においても、当てはまることだと言われています。さらに、最近、量子コンピュータが登場したことで、人工知能の能力が加速的に発展していくことが言われています。量子コンピュータは、「組み合わせ最適化問題」を解くための専用コンピュータであり、グーグルとNASAによる発表によると、従来のコンピュータに比べて、「1億倍高速」であるということです。

こうして、2045年には、人工知能が人間の能力を超えるシンギュラリティを迎えるそうです。果たして、そうした世の中では人間はどんな仕事をしているのでしょうか?

頭脳労働の価値は相対的に低下しており、逆に肉体労働の価値が上昇しているかもしれません。

私は「人工知能によって仕事が奪われる」のではなく、「人間がやる必要のない仕事から解放してくれる」ものとポジティブにとらえています。人工知能が台頭してきた未来には、身体を使って仕事ができるように今のうちから鍛えていきたいと考えています。

アントニオ猪木ではないですが、
「元気があれば、なんでもできる。元気があれば、人工知能にも勝てる。」



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