私の経験では、例えば、特許事務所に入ったばかりに最初に明細書を作成したときや、知財部にいた頃、RCE(継続審査要求)を繰り返したオフィスアクションを途中から引き継いだときなどがあります。
翻訳業務をするようになってからも、相変わらず、圧倒されることがあります。
翻訳スクールを卒業後駆け出しの特許翻訳者が、はじめて仕事をする際も、こうした場面に遭遇すると思います。
それは、スクールでやる翻訳の分量が、実務で行う翻訳の分量と比べ、圧倒的に少ないからだと思います。
これは、遠泳大会に出場するため、普段、室内プールで練習していて、本番で初めて海を目を前にするようなものかもしれません。
私は、ある程度、多量の文書に対する耐性があるほうですが、あまり馴染みのない技術分野の案件で、かつ膨大な文書の翻訳を依頼された場合は、圧倒されることがあります。
ひとつに、翻訳者は、事務所の明細書作成者や、企業の知財担当者より、カバーしなければならない技術分野が幅広いからだと思います(もちろん例外もありますが)。結果的に、様々な技術分野の知識を(浅く)幅広く知っておく必要があります。
とにかく翻訳者としてデビューする前に、自分のベストの翻訳の品質を保持しながら、多量の文書(例えば、2万ワード)を翻訳する練習をする必要があるかもしれません。そして、自分の最高の品質を維持できるだけの処理量を把握し、スケジュール管理をできるようになる必要があると思います。
なぜなら、せっかく、トライアルに合格し、獲得したクライアントを失ってしまう恐れがあるからです。
よろしければ、ポッチッとお願いします。
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